衝撃剥離 [石器]

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ナイフ形石器(左)の先端から側縁に走る溝状の衝撃剥離(右)。

神奈川県栗原中丸遺跡の砂川期のナイフ形石器(八ケ岳撮影)にみられるもの。
そもそも、この遺跡のナイフ形石器については御堂島正さんの研究において衝撃剥離が確認され、私もその後実見した。

この衝撃剥離は、刺突によって先端に生じたダメージとみてよいだろう。
ナイフ形石器が、槍の先端として括り付けられていたことを想起させる。

ナイフ形石器というと一般の方は、カッターナイフなどをイメージするらしいが、尖頭形のものはいわゆるバックド・ポイントであり、刺突具の機能を考えておかなければならないだろう。


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コメント 3

なめこ

研究してる方々からしてみたら呼びなれた愛称とでもいうものかもしれませんが、やはり誤解してしまいますね。
パッと見「ナイフ」の形をしてますもんね。

このような印象をあたえないような形容詞を持った呼び名を考えようという動きはあるのでしょうか?


by なめこ (2010-03-10 01:11) 

佐久考古

一度、背付尖頭器などの名称があたえられましたが(赤澤ほか1980『日本の旧石器』立風書房)、結局、従来のナイフ形石器という”なじみ”の名称が復活しました。

ナイフ形石器の概念を見直そうという動きは、関東の石器文化研究会などでありますが、ことばの”なじみ”という壁は厚いと思います。
by 佐久考古 (2010-03-11 10:23) 

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