芹沢先生の思い出に 【1】 [人物]
「そうではない。荒屋型彫刻刀です」
その時、芹沢先生はきっぱりと言った。
私が、八ケ岳高原の中ッ原5B地点遺跡から発掘した石器を差し出して
「これが荒屋型彫刻刀形石器」です、と芹沢先生に説明した時のことだ。
先生は「彫刻刀形石器」という術語を好まれないらしい。
私は、他を寄せ付けない、「荒屋型」の命名者のナイフのような言葉に、思わず口ごもって次の言葉がでなかった。
1993年八ケ岳野辺山高原、由井茂也さんの『草原の狩人』の出版祝賀会での折りである。
右から芹沢長介先生、森嶋稔先生、そして私。
思えば私も若すぎた。そしてお二人とも今では鬼籍に入られた。
2009-03-25 21:53
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コメント(2)
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八ヶ岳さん、若いですね。
別人のようで・・・・。
その彫刻刀って、私が・・・。
by jun3519 (2009-03-26 01:07)
ですよね・・・・
あらやだ、ほんとに!
約20年前の3月、興奮したひとときでした。
by 八ケ岳 (2009-03-26 06:12)