立松和平さん 逝く [人物]

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立松和平さんの突然の訃報に接し、ただただ驚いている。

『浅間』(新潮社)という天明3年の噴火を題材にした小説もある立松さんには、その浅間山登山の折に酒を酌み交わし、さまざまなお話をした。

また、昨年8月には浅間縄文ミュージアムで「浅間」という講演もおこなっていただいた。
ミュージアムの縄文土器を見ながら、
「縄文の小説を書こうと思ったことがあるんですよ。でも世界観の把握が難しくてやめました」
とあのやさしい口調で、どこかすまなそうに言っていた。

お話のところどころに、仏教観に根ざす真理が見え隠れした。
いただいたお手紙(写真)にも、あの朴訥とした口調と同じ味わいある文字が並んでいた。

立松さんは私にこんな言葉を書いてくださった。
「雲を友として遥かな道を」

これからのさまざまなお仕事を考えると62歳という年齢は、あまりに酷すぎる。

今晩は『浅間』を再び開いて、ただただご冥福をお祈りしよう。



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