シンポ「ナイフ形石器をぶっ壊す」・・・か [研究会]
「自民党をぶっ壊す」と言っていたのは小泉純一郎だったが、
中途半端にぶっ壊した結果、生き残りの自民党は情けなく、交替した政党もどん詰まりである。
「ナイフ形石器」をぶっ壊すかどうかわからないが、週末1/22・23のシンポを明治大学に聞きにいってきた。正式には「ナイフ形石器・ナイフ形石器文化とは何か -概念・実態を問い直す-」で、主催は25周年の石器文化研究会である。私の就職翌年、誕生したのがこの会だ。
創立当初から15年近くは席を置いたが、今では会費が払えなくなって退会した。
基調報告はよく練れた発表で、近年のシンポジウムの中では、新鮮だった。
野口・山岡・鈴木・国武・坂下・仲田・森先など、それぞれ新しい切り口で面白かった。
ただ、2日目の午後の討論は4時間もあり、ウンザリした。
いろいろ議論したいのはわかるが、せいぜい時間配分は2時間といったところだろう。
用語が廃止されにくい大きな理由は「正しさ」というよりは「なじみ」である。
したがって「ナイフ形石器」は今後も生き続けるのだろうが、今回の基調報告で出た問題点を皆わかってこの術後を使用するのであれば、それでいいのだろう。
確かに日本以外でこの石器を議論するとき「ナイフ形石器」といっても通じない。先日、英文誌に投稿した際には、Knife-shaped toolなどと言わずに、模式図を利用しTypeAとか何とか表現した。固有名詞的でなく印象付けには欠けたが…。
シンポジウムを開催するということは本当に大変なことである。
運営にかかわった皆さんの労をねぎらいたい。
2011-01-24 22:40
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コメント(3)
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八ヶ岳さま
シンポジウムご参加いただきありがとうございました。司会の力量不足もあり論点が絞りきれず、散漫な討論となってしまったと反省しております...
by anoguchi (2011-01-25 22:49)
結局、日曜も終電だったとか、2日間よく飲みました。
お疲れ様でした。
by ジュンクワ (2011-01-27 01:22)
anoguchi さま、司会ご苦労さまでした。
司会は、発表者の論点を補足し、会場にうまく投げかけていたのではないでしょうか。
また、最近すっかり忘れていた「学史」を再認識するいい機会でした。
織笠昭さんがいたら、学史問題もさらに突っ込まれたんでしょうね。
by 八ケ岳 (2011-01-27 22:28)