大平山元遺跡が史跡指定に [遺跡]
津軽半島の北東部、青森県外ヶ浜町にあり、日本を代表する旧石器から縄文草創期の遺跡である大平山元遺跡が今回国史跡となった。
大平山元遺跡は外ヶ浜町大平に所在し、蟹田川左岸の標高25mの河岸段丘上に位置し、縄文時代草創期のI遺跡、旧石器時代のII・III遺跡からなる。青森県立郷土館が行った1975~79年の発掘調査、國學院大學谷口康浩教授の行った調査などによって、有樋尖頭器石器群、細石刃石核群、神子柴石器群などが検出された。ことに神子柴石器群では、小さな土器片が発掘され、較正年代で16000calBP以前の年代が出され、縄文時代の起源論と絡んで議論を呼んだ。
八ケ岳も大平山元I遺跡の掻器の使用痕分析を行ったり、有樋尖頭器の研究をしたこともあり、思い入れの深い遺跡である。
文化庁は、2000年旧石器ねつ造事件により、座散乱木遺跡が史跡解除になったことを受けて、旧石器時代の史跡指定に慎重になっていたとの憶測もあった。それゆえに、今回の指定は、当該研究にとって、明るいニュースといえる。
2013-02-02 23:07
nice!(0)
コメント(1)
トラックバック(0)
実に明るいニュースですね。
本当に良かったです。時代がゆっくり動いてゆく様にかんじます。
by REN (2013-02-07 19:58)