災害は忘れたころにやってくる [思考漂流]
「災害は忘れたころにやってくる」といったのは、
すぐれた地球物理学者であり、文筆家の寺田虎彦であったといわれている。
しかし、自ら東京大学地震研究所の創設にかかわった優れた科学者の発言にしてはある意味、非科学的な言説なのかもしれない。
ただ、それにもまして実感をともなって、はたと膝を打つ名言として今に生きているだろう。
本日、日本にとって忘れることのできない2年目の3.11をむかえ、その震災の記憶を風化させてはならない、という言葉を多く耳にする。
おそらく寺田の発言の真意は、その記録を決して忘れてはならないという逆説的な意味であったと思うのである。
写真:自ら立ち上げにかかわった東京大学地震研究所浅間火山観測所にて。
昭和8年。中央の帽子を持つ人物が寺田虎彦。
2013-03-11 22:34
nice!(0)
コメント(2)
トラックバック(0)
寺田虎彦さんの著書は中学から高校生にかけて夢中で読んだ内のひとりです。科学者の目と洒脱でハイセンスな文章が印象的でした。この名言も寺田虎彦さんらしいし 名言中の名言ではありませんか?八ヶ岳博士の「浅間 火山と共に生きる」の名著に取り上げられて 私には久方ぶりの対面でしたが感銘が深かったです。八ヶ岳博士も彼を越える科学者ですから きっと超越した名言を残されると考えますよ。
by REN (2013-03-13 17:28)
RENさま、名言をしぼっておきます((笑))
by 八ケ岳 (2013-03-16 07:42)